• 充填の豆知識

食品OEM・包装委託で「できません」と言われたときに

食品OEMや包装委託を検討する中で、「その仕様は対応できません」と言われた経験をお持ちの方は少なくないでしょう。商品企画が具体化し、いよいよ形にしようとした段階で断られてしまうと、その時点で企画自体を諦めてしまうケースもあります。
一方で、すべての要望が実現できるわけではありません。例えば、液体製品や香りの強い原料など、工場環境や品質管理の観点から対応が難しい分野も存在します。ハシモトでも、そうした領域については無理に引き受けることはありません。
それでもハシモトが大切にしているのは、条件が合う可能性がある要望については、すぐに結論を出さず、まず試し、結果を整理したうえで正直に伝える姿勢です。本記事では、食品OEM・包装委託で断られたときに考えるべき視点と、諦める前に知っておきたい選択肢について解説します。

1.食品OEM・包装委託で断られる理由は一つではない

食品OEMや包装委託で断られる背景には、いくつかの典型的な理由があります。その多くは、商品そのものの問題というより、委託先の体制や方針によるものです。

よくあるのが、設備や工程が固定化されているケースです。特定の包装形態や工程に特化した工場では、仕様が少し異なるだけで対応が難しくなります。小ロット案件や手作業工程が多い場合、効率や管理の観点から断られることもあります。

また、品質管理や認証対応のリスクを避けたいという判断も少なくありません。新しい工程や想定外の加工は、トラブルの可能性が高まるため、慎重な工場ほど対応を見送る傾向があります。

さらに、人手や管理コストの問題も影響します。管理工数が増える割に採算が合わないと判断されると、実現可能であっても断られてしまうことがあります。

2. 「できません」と言われた案件は本当に不可能なのか

委託先から断られたとき、その言葉をそのまま受け取り、企画自体を止めてしまうのは早計かもしれません。実際には、技術的に不可能なのではなく、単に経験がない、管理が難しいと判断された結果であることも多くあります。

中には、テストや試作を行わず、机上の判断だけで結論が出されているケースもあります。仕様書や口頭説明だけで可否を決めると、実際に試せば問題なく成立する可能性を見逃してしまうこともあります。

重要なのは、断られた理由が本当に不可能なのか、それとも工場側の条件と合わなかっただけなのかを見極めることです。この違いを整理することで、次に取るべき選択肢が見えてきます。

3. 委託先によって対応力に差が出るポイント

食品OEM・包装委託では、委託先ごとに対応力に大きな差があります。その差は、設備の種類や規模だけでは測れません。

ひとつの判断基準は、すぐに可否を決めるのではなく、テストを行う姿勢があるかどうかです。実際に試し、数値や仕上がりを確認したうえで、できることと難しいことを整理して伝えてくれる委託先は、検討の余地を広げてくれます。

また、設備ありきではなく、管理と人の力で工程を組み立てられるかどうかも重要です。固定された工程に商品を当てはめるのではなく、要望に応じて工程を設計できる体制があれば、対応の幅は広がります。

さらに、最終加工から充填、包装までを一体で捉えられる委託先は、工程全体を見た判断が可能です。部分最適ではなく、全体最適の視点が、トラブルの回避につながります。

4.ハシモトが「まず試す」姿勢を大切にしている理由

ハシモトでは、すべての要望を無条件に引き受けるわけではありません。液体製品や香りの強い原料など、工場環境や品質管理の観点からリスクが高いものについては、明確に対応できないとお伝えしています。何でも受けることよりも、安全性と品質を守れるかどうかを最優先に判断することが、食品を扱う企業としての基本姿勢です。

その一方で、条件が合う可能性のある要望については、最初から対応不可と決めつけることはありません。仕様や工程を整理したうえで、まずテストを行い、実際の仕上がりや作業内容を確認します。その結果をもとに、できることと難しいこと、注意点を正確にお伝えし、最終的な判断はお客様に委ねます。この進め方は、可能性を広げるための現実的なアプローチであり、ハシモトが長年大切にしてきた姿勢です。

5.工程を当てはめるのではなく、工程を組み立てるという考え方

多くの工場では、あらかじめ決められた工程やラインに商品を当てはめる形で対応します。この方法は効率的である一方、仕様が少し異なるだけで対応が難しくなるという側面もあります。

ハシモトでは、商品を既存の工程に無理に合わせるのではなく、お客様の要望に応じて工程そのものを設計するという考え方を持っています。管理と人の力を組み合わせることで、最終加工から充填、包装までを一つの流れとして構築することが可能です。近年ではサンド加工が可能な設備も導入し、対応できる加工領域の幅が広がっています。

さらに、国際基準FSSC22000の認証を前提とした管理体制を整えることで、品質と安全性を確保したうえで柔軟な工程設計が可能になっています。ただ設備を増やすのではなく、どのような工程と管理が必要かを考え、工場内に専用のラインを組み立てる。この発想が、品質を守りながら対応範囲を広げるハシモトの柔軟な対応力につながっています。

6.他社で断られた要望こそ、整理して相談する価値がある

仕様が特殊、小ロットすぎる、工程が複雑、納期がタイトといった理由で断られた場合でも、その要望自体に問題があるとは限りません。多くの場合、委託先の設備や方針、管理体制と合わなかっただけというケースもあります。

重要なのは、「できません」という言葉をそのまま最終判断として受け取らないことです。どの工程が難しいと判断されたのかを整理し、加工から充填、包装までを一体で見直すことで、実現可能な形が見えてくることもあります。他社で断られた要望であっても、進め方を変えることで選択肢が広がる場合があるため、一度整理して相談する価値は十分にあります。

7. まとめ

食品OEMや包装委託で「できません」と言われたとき、その要望が本当に不可能なのかを見極めることが重要です。多くの場合、商品そのものではなく、委託先の工程や管理体制と合わなかっただけというケースも少なくありません。

ハシモトでは、すべての要望を無理に引き受けるのではなく、品質や安全性を守れないものについては明確にお断りする一方で、条件が合う可能性のある案件については、まず試し、結果を正確にお伝えする姿勢を大切にしています。工程を既存のラインに当てはめるのではなく、最終加工から充填、包装までを一体で考え、管理と人の力を活かして工程そのものを組み立てる。この柔軟な考え方が、他社で断られた要望にも対応できる理由です。
食品OEM・包装委託でお悩みの際は、諦める前に一度、要望を整理して相談してみることが、次の可能性につながります。